東京そぞろ歩き

鹿島鉄道周辺散歩 その2 鉾田

 さて、ぐるっと周辺を回ったことだし、駅に戻ってもう一度時刻表を見ると…。あれっ、さっき下りが出たばっかり。なんと、まだ11時なのに13時の時間見てた…。これからまた1時間近くも待ってられないので、車で終点の鉾田まで行ってそこから乗ることにした。行く途中に道を間違えるも、鉾田には30分ぐらいで到着。ここには以前バイクで来たことがある。そのときはゆっくり歩いたりしないで、ラーメン食べてさっさと行ってしまったのでそれほどたいした印象もない。ただ、鉾田駅の外観を見て、「いい雰囲気だな」と思った。また今度来てみようとそのとき思ったのが、今日に結びついたのだ。

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 次の列車までまだ少し時間がある。ここも街中を歩いてみた。鉾田には、以前から行ってみたい場所があった。ちょっと前の「旅の手帖」で紹介された宝来多座だ。ここは歴史のある映画館で、いまだに現役で頑張っている。思えば、自分の身近でもここ10数年の間にどんどんと映画館は姿を消した。牧瀬理穂が主演した「つぐみ」だったかなあ、学生の頃それを観た成増の映画館もいつの間にかなくなってたし、西武の練馬駅近くにあった成人映画館もなくなっちゃったし。東京であってもそうなのに、この地での映画館経営はさぞ大変だろうと思う。

 さてその宝来多座だが、それなりに街中の人通りのある場所に建ってるんだろうなとは想像してたのだが…。こ、ここか…。

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 しかし、この鄙びた雰囲気、抜群である。入りたい、入ってみたい!ん~と、今日の上映作品は…

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 と、とっとこハム太郎…と犬夜叉か…。断念…。けど、ここの入り口、このまま入っちゃっていいものなのか。なんか植木鉢がずらりと並んでるんだが。

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 人通りのない川沿いの道に静かに佇む映画館は、なにか孤高な感じがした。春休み中、とっとこハム太郎と犬夜叉を観るために、子供たちがいっぱい詰め掛ければいいんだけどなあ、なんて思ったりした。

 駅に戻ると、すでにディーゼルカーがエンジンを温めて、発車の時間を待っていた。駅の切符売り場で、土日祝日限定の一日フリー切符を1100円で購入。これで小川町まで行き、街中を散歩してから帰ってこようと思う。

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 一両編成の小さな列車はゆっくりと鉾田駅を出発した。発車してからほんの数十秒ほどで感じたことがある。それは、「この列車、よく揺れる」。いつも通勤で使っている東京メトロに比べれば、びっくりするくらいに揺れるのだ。まあ、すぐに慣れてかえって心地よくなったりするのだが。列車は、原っぱや雑木林、民家の脇や道路の横をゆっくりと走っていく。板張りの床がとてもいい感じだ。始発からの乗客は、全部で5人。途中で何人か乗ってきたが、それでも混み合うなんてことはまったくない。列車の中には、近隣の小学生が描いた鹿島鉄道の絵が飾ってある。こういうのも見てて微笑ましい。

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 鹿島鉄道は石岡と鉾田を結ぶ全長27.2kmのローカル私鉄だ。鹿島鉄道といいながら鹿島神宮のほうには延びておらず、また石岡-鉾田間なら車で移動したほうが断然早いだろう。なんせ、全長27.2kmの距離を約1時間かけて走るのだから。沿線には霞ヶ浦があるが、ほかにそれほどメジャーな観光スポットがあるわけでもなく、やはり経営的には苦しいだろう。平成13年には存続問題が持ち上がったらしいが、沿線市町村と県の援助でなんとか存続しているということだ。だが、2007年3月には公的支援が終わる。さらに継続して支援がない場合、廃止ということにもなりかねない。そんな状況の中、この鹿島鉄道を守ろうと、沿線の方々や通学に利用している高校生などが「かしてつ応援団」としてバックアップしている。朽ち果てていくものに惹かれる…なんて失礼なことを言ってる場合ではない。地元の人達にとっては、ずっとずっと残していかなきゃならない地元の人のための鉄道なのだ。
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by tigers00 | 2005-03-21 21:58 | | Comments(0)
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