東京そぞろ歩き | |||||
江戸時代、江戸の町には2ヶ所の処刑場があった。そのうちのひとつがこの小塚原(こづかっぱら)の処刑場だ。お江戸260数年の間に、この地で処刑された罪人の数は約20万人にものぼる。 今は小塚原という地名はなくなって、現在の住所表記だと南千住になる。ここにかつては109m×54mの処刑場が広がっていた。今、その辺りには延命寺というお寺が建っている。 右手と左手に鉄道の高架がかかってて、その中にすっぽりと閉じ込められているような、なんか東京の中の異空間という感じだ。オレは霊感についてはほとんど感じることもないんだけど、鋭い人だと何か感じるかもなあ… 境内に、小塚原刑場跡の説明版があったので、ちょっと抜粋してみる。 「…これらの大罪人が伝馬町の牢獄なり小塚原の刑場に於いて仕置きとなるときは、その遺体は非人頭に下げられ、この境内に取捨となった。故に埋葬とは名のみであって、土中に浅く穴を掘り、その上にうすく土をかけおくだけであったから、雨水に洗われて手肢の土中より露れ出ること等決して珍しくなく、特に暑中の頃は臭気紛々として鼻をつき、野犬やいたちなどが死体を喰い、残月に鳴く様はこの世ながらの修羅場であった…」 な、な、な、なんか背筋が寒くなってきたんですけど…。っていうか、この説明版、ちょっと状況描写がリアルすぎだ。 しかし、気を取り直して周囲を観察してみると、ちょっと異形のお地蔵様や、首がゴロンとなったお地蔵様なんかがいらっしゃった… …もう、これ以上気を取り直せません。延命地蔵様の前で手を合わせ、「南無阿弥陀仏」を心の底から唱和して、この場を立ち去ったのでした。ふう~。
by tigers00
| 2007-02-12 00:03
| 歴史散歩
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